アスラ Rectuma 2003
アスラは、お笑い怪獣映画の傑作。
日本のモスラをもじって発想されただけなのに、次から次へと物語が発展して、全編ノンストップの面白さ。
仕事のあと、疲れてきたときに、もう何十回も流しては楽しめました。
世界にアスはない。
ことの始まりは、バカンスに出かけた倦怠期の夫婦のうち、旦那のワルドがへんなカエルに噛み付かれるところから。
家に帰った彼は、尻の違和感に気づきますが、同僚の発明狂とのコントでなんなく尺を稼ぎます。
しかし違和感は癒しがたく、ついに肛門科を訪れた彼は、そこでワンサム・サキという怪しげな日本人の医者を紹介されます。
彼は擬似医学をベースにした核収縮棒での治療という画期的? な治療を施しますが、その最中に棒が折れてしまい、ワルドの尻はついにアスラへと変貌します。
夜な夜なアスラが殺人事件を起こすようになると、FBIの捜査官が二人出てきますが、ここからがまた面白い展開。
最後はワンサム・サキが彼の親戚で怪獣退治の専門家タシラを呼び、口パクはあっていないものの、中東の自爆テロリストが止めを刺します。
本作は監督の怪獣映画に対する思い入れが反映され、丁寧な作りこみと練り上げられた脚本で、何度見ても楽しめる作品です。
とくにザ・ピーナッツの小美人をオマージュしたへんてこりんな二人組みが物語の進行をリードして、まるでページをめくるように楽しめる作品です。