アンドロメダ・・・ The Andromeda Strain

 

アンドロメダ・・・は、1970のアメリカ映画。

原題を翻訳するとアンドロメダ細菌株
ジュラシックパークでおなじみの故マイケル・クライトン先生の傑作中の傑作。最近リドリー・スコットがプロデュースしてリメイクされたとの事。

 

 

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初見の方のために少々解説しておくと、大気圏外から墜落した人工衛星の破片が合衆国のとある寂れた村に落ちてきて、直後に住民は全滅。軍と科学者はそれが未知の病原体ということで、緊急体制を敷くことに。

かかる事態を予め想定した上で、暗号名ワイルド・ファイア = 野火・山火事またはお手上げ  と呼ばれる専門科学者を招集することになる。

この種の流れは最近の地球が静止する日を初めとしていろいろな映画で取り上げられるが、おそらく71年版の初回作品がお披露目したのが最初。ノーベル賞を一人で複数持っているような細菌学者が集められ、砂漠の核ミサイルサイロを改造した施設の中で病原体の特定と撃退方法が模索されていく。軍事機密の取り扱いと政府によって定められた一連のプロトコル(手続き)を見学するには最高の教材です。

wiki 日本語解説

 

モーストシークレット MOST SECRET

原作の小説の出だしには、後述する一連の事態は最高国家機密で、許可無く閲覧した場合には、莫大な賠償金または重禁固刑に処せられるという警告文から始まります。平家物語の冒頭のようですね。

これをパクったのは最近のクローバーフィールド。最初の部分に、これはペンタゴンが回収した一連の事象を説明した資料という記述から始まります。

オープンリールがグルグル

それにしても、走査型電子顕微鏡とかマジックハンドなどは大学の研究室に勤めたことが無ければ一生触ることの無い品物ですが、当時はまだみんなが一台の巨大なメインフレームコンピューターを使い、タイムシェアリングで仕事している状態だったので、館内放送では頻繁に負荷を下げろというアナウンスが流れています。

バッチ処理 (CGをやっている人なら分かるようにレンダリングとかフォトショップのべらぼうに重いフィルター処理など) がいよいよ詰まると601という表示がなされてオーバーロードになります。実際にJCLを切ってタスクをくべて行くことをやった経験のある方なら分かるとおり、これは手動ですぐに解除することができ、いづれにしても当時のマシンはダウンすることは皆無でしたが、遅かった記憶があります。だいたいマウスが手元に無いことからして現代の子供が見たら「なんだこれ?」とさえ考えるでしょう。あれでオープンリールがグルグル回っていると謎の円盤UFO等に見られるレトロフューチャーと成ってしまいます。

エイリアンとの共通点

アンドロメダ

アンドロメダ

今回リドリー・スコット監督がプロデュースしたということに関して、彼の代表作エイリアンでは、この作品に対する数々のオマージュが散りばめられています。

たとえば劇中、最後の部分で起爆装置を解除するところは、ノストロモ号の自爆をリプリーが解除する部分。カウントダウンも同様に5分間。しかしリプリーはそれに失敗してしまいます。小動物用のレーザーを一発食らったホール博士の主観が斜体になっているところはエイリアンを見事船外に追いやったあと、全力噴射を続ける脱出艇ナルシサス号の虚偽遠近法を使った心象風景。そもそもワイルドファイアチームとスクープ計画の目的が細菌戦を想定した地球外生命体の最優先捕獲計画というのは、まさにエイリアンの主な筋書き。アンドロメダ細菌と同様に、エイリアンもなかなか姿を現しません。しかもどんどん変異していきます。それらを考え合わせますと、リドリー・スコット本人がこの映画にかなり入れ込んでいたのだろうと想定されます。

ジェイムズ・オルソンの第三次世界大戦発言

なお、主演のマーク・ホール博士を演じたジェイムズ・オルソンはその後「コマンドー」でシュワ知事演ずるところのメイトリクスが唯一信頼する合衆国陸軍の将軍を演じています。有名なあのセリフ、
「メイトリクスが殴りこみをかけたそうです。いったい何が起きるのでしょうか?」
「第三次世界大戦だ」はこのドクターホールが飛ばしたギャグです。

全てのBGMはシンセサイザーで作曲されました。今聞くとかなり馴染みにくいいわゆるアクシデントアートのような音楽ですが、ムーグが出たか出なかったころなので仕方ありません。初回発売のBGMレコードはアンドロメダの結晶構造に散乱する光学的特長の六角形にちなんで、六角形のLPだったそうです。

アンドロメダ

アンドロメダ

最後に、ドクターホールの助手を勤める黒人の看護師カレン・アンソンを演じるポーラ・ケリーですが、一目見てオーランド・ジョーンズ(タイム・マシンの図書館ホログラムなど。もともとサタデー・ナイト・ライブ出身のコメディアン)のお母さんだと思いませんか。年齢的にも妥当な線ですが、こちらは未確認です。

 

 

 

 

Wikiより「アンドロメダ・・・」(71年公開の映画) | 原作「アンドロメダ病原体」 | 最新作「アンドロメダ・ストレイン」

One reply on “アンドロメダ・・・ The Andromeda Strain”

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