原始の地球 Before We Ruled the Earth

原始の地球 Before We Ruled the Earth

原始の地球はディスカバリーチャンネルが制作した太古の物語。
原始人たちが腐食動物同然の生活をしていたときに遡り、いかにして現代の文明に至ったかという一般的概念を描いています。

科学番組としては演出が秀でており、心に残る場面が頻発します。

第一部 狩るか狩られるか EP1: Hunt or Be Hunted

ロール1 スカベンジャーとハンドアックス

我々の先祖がスカベンジャー = 腐食動物だったころのお話。

当時の人間の祖先は、獰猛な動物の食い残しで生きながらえるのですが、生存率が極端に低く、毎日が恐怖と隣りあわせ。ナレーションのように、短く厳しい人生でしたという状態だったらしいです。

けれども、動くマンイーターたちの間で、かれらはハンドアックスを作り出し、サーベルタイガーの犬歯に劣らない、鋭い道具を手にします。これで肉を食べるようになり、たんぱく質の多い食事は、さらに彼らの肉体と大脳を発展させるきっかけとなりました。われわれもご飯とカップヌードルだけで生活していてはあいきまへんな。

時が遡り、密林地帯では集団によりハンティングが行われています。互いに意志の疎通はできますが、まともな言語が登場するまでは、あと25万年ほど待たねばなりません。

彼らの狩猟方法は、鹿を崖などに追い詰めて、そこから突き落とすという文字通り原始的なやり方でしたが、追い立てる道具としての火は、湿気の多い場所では役に立たず、逆襲されて大怪我を負う者がいました。

ロール2 火力の維持と猛獣に対する武器の発明

湿気の多いところでも、安定して松明を燃やし続けなければ、彼らの生活はいつまでも同じことの繰り返しとなります。

ケガ人を介抱する看護師の姉さんは、損傷箇所に松脂を塗りつけて殺菌をしています。

ほとんど偶然から、その松脂が殺菌だけではなく、自然燃料としても優れており、火力維持のためにとても役立つことを発見した人間が出ます。振り回しても雨の中でも消えません。ここが動物と人間の大きな違いの分かれ目で、第一発見者は雨のなか、両手を挙げて勝ち誇っています。

これこそ史上初の怪我の功名です。

その後、看護師の姉さんしか知らない松脂たまりに連れて行ってもらい、これを大量に集めて、狩猟用のトーチ = 松明を作成します。

体制の整った彼らは、強く、恐怖と無縁で、獲物がいつどこに居るのか、正確に把握しています。

鋭い牙や爪、獰猛で敏捷な猛獣たちに対する対抗手段が手に入りました。狩られるだけのスカベンジャーの末裔は、火を始めとする各種の武器を使用して、どんな獰猛な動物でも狩ることができるようになります。

ネアンデルタール人たちが、ブルドーザーのような牛の先祖オールクスを狩っています。しかし後ろ足で蹴られて大怪我をする人もいました。

取れたてのうまい焼肉を食べていると、その中から、見たこともない鏃が出てきます。

ロール3 滅び行くネアンデルタール人

冬になり、獲物が少なくなって、ハンターたちのうち、3人の主要メンバーが遠出の狩猟に出かけます。夜になってたどり着いたのは夏場に狩りをしていた見覚えのある場所で、そこをシェルターとして休んでいると、岩の側面に見たこともない印が描かれています。線画ですが、どう見てもバイソンに見えます。

朝が来て、仲間の一人は亡くなっていました。亡骸を埋葬する習慣はネアンデルタール人以降のことです。

ロール4 新人の登場


ようやく見つけたバイソンを、いつもの方法で駆り立てますが、重い武器と蓄積した疲労感でうまくいきません。

そのとき、松の葉陰から鋭く軽量な槍が飛んできて、オールクスは絶命します。
ネアンデルタール人たちの前に姿を現したのは、クロマニヨン人。彼らこそが、我々の祖先でした。

しかしその登場の仕方は、人類の前に降り立ったバルカン人のようですね。

番外編 フランス王政打倒は失敗だった キラートマト、イートフランス

クロマニヨン人は、最初に南フランスで発見され、その後農耕が起こるとイモばかり食っているフランス人になりました。王政が屹立しましたが、イモとカタツムリを食っている庶民の声には逆らえず、フランス革命が起こり、王様はギロチンの露と消えました。

そのチャンスに漬け込んだのがモーティマー・ガングリン博士でキラートマトを使って王政の再興を企てようと目論見ます。

第二部 野獣を支配するまで EP2: Mastering the Beast

ロール1 人類初のジャンキー

洞窟熊におびえた原始人が勇気をつけるため、薬物に頼るところが描かれています。

うさんくさい賢者にほだされて、そのへんに生えているベラドンナの実を噛んだ挙句、自分は無敵の王様だと思い込むことに成功します。この風習はタバコやコカの木、覚せい剤、MDMA (合成麻薬) などに発展して、病んだ社会の下ごしらえを整えていきます。

こいつらこそが、ジャンキーの走りです。

一方で、氷河期のベイリンジアではマンモス対人間の過酷な戦いが繰り広げられていました。

三人の男衆は、マンモスを狩るどころか逆に攻撃され、撮影の都合上、同じ場所をぐるぐると逃げ回っています。

ロール2 ベイリンジアの未亡人 全編で一番感動的なグランドツアー


ベイリンジアの未亡人たちは、旦那をマンモスに殺されて、路頭に迷ってしまいます。もちろん携帯があるわけではないので、本人たちは旦那の無事な帰りを、ひたすら待っているところです。

ベーリンジア = ベーリング地峡とは、今のベーリング海に横たわっていた氷結地帯で、1万年以上前には、ここを渡ってユーラシア大陸から徒歩で北米に人が移動していました。しかし第四間氷期になり、大陸は海で隔てられてしまいます。

北米のアラスカ付近で生活する奥さんたちは、旦那たちの帰りが遅くなり、なにかあったのかと不安になります。

気候の温暖化で、咲くはずのない時期に花が咲き、天然冷蔵庫に蓄えていた食糧が腐り、大風が吹いて住居も吹き飛ばされ、いやな予感が的中し、彼女たちは希望を失ってしまいます。

そこでもともと移動してきたアジア側に戻ろうとすると、氷結地帯は解けて海となり、船を焼いたコルテスの船員のように、まさに退路を絶たれてしまいます。

放浪を続けるうちに、一頭のマンモスを発見し、どうもそれがケガで弱っていると見当をつけた彼女たちはこれを狩猟することに。

子供を抱えたままのシラがマンモスを追い立てます。

マンモスの腹の下に入って一撃を加え、止めを刺す女性イルニックは、図らずも旦那のあだ討ちをすることになるのですが、われわれ日本人と同じモンゴロイドの女優さん = アキコ・モリソンが演じているので、この場面がとても感動的です。

それにしても、この未亡人たちはどう見ても高校生、ひとりの少女ウナは中学生になるかならないかの年頃ですが、一万年前だからしかたありません。このころの男性の平均寿命は20歳以下で、今でいう、成人式で、暴れる機会さえ、手にすることができませんでした。

最後は、当時はよくある話で、別のパーティーに合流して、その部族の中で生活を続けていったというハッピーエンドとなっており、ほっと胸をなでおろすことができます。そしてモンゴロイドは北米から南米の南端にまで拡がっていきました。

参考 モンゴロイドと下戸遺伝子

北米ではアーリーアメリカン、いわゆるインディアンたちが安定した生活を送っています。

クロービス文化

遠くに居る部族との交易も栄え、彼らはクロービスポイント = 尖頭器とよばれる特殊なヤジリを製造することができました。 クロービス文化の後にくるのが、フォルサム文化となります。

アーリーアメリカンの大将は、デニス・クエイドにも似てるし、ジェイソン・スコット・リーにも似ていますが、穴に落ちる坊主のコージーは、ドーランで着色している白人のチビスケですね。

コージーは狩猟ごっこの最中に穴に落ちてしまい、そこで絶滅した巨大なアナグマにご対面します。しかしアメリカの映画上映上の法律に守られて、子供は助かるお約束です。

さらに近代に近くなり、北米に広がったインディアンたちは、複数の部族を集めた統合軍を結成してバイソンを狩猟しています。

一人の若者がヘビに怖気づいて、計画全体を台無しにしてしまいます。そして彼は村八分の痛手に会います。

本人は名誉を剥奪され、女性が行う仕事しか与えてもらえません。けれども、この時代になると、大量の獲物を大人数で処理する、まるで食肉工場のような体制が整えられていました。

その後方支援部隊、女性ばかりの無防備なところに現れたバッファローをみごと倒した主人公は、再び名誉を与えられて一人前の男として部族から祝福されます。

こうして今の社会が出来上がりました。


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