
大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス MST3K S0E6 – Gamera Vs Gaos
大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス
Giant Monster Mid-Air Battle Gamera vs. Gaos
は、1967の大映の特撮怪獣映画。
アメリカに輸出するのが早かったので、米国の怪獣オタクの間でも有名です。
本編はMST3Kのtv版ですので、多少本物とは違います。
当時は東名高速道路の工事に係る経路上の土地買収が大問題でした。
この作品にはまさにそれに直面した田舎の農村が出てきます。
道路公団側は、予定までに仕上げるため現場に圧力をかけますが、交渉がうまくまとまっていないため、現地の市民とイザコザの毎日。
そんな矢先にギャオスが出てきて村民も工事の人も生きた心地がしなくなってしまいます。
村長の孫で金丸英一は、当初からガメラが人類側の味方だというお約束を分かっていますが、大人はそんなことを信じません。
しかし最後は工事現場のパワフルな猛者たちが、ギャオスの目を回すため、ホテルのてっぺんにある回転式の展望室に大工事を行って、罠にかけることにみごと成功します。
この回転式展望台は当時ずいぶん流行った建築方法で、日本国内にも随所にありました。
今は名前が変わってしまいましたが、小樽の展望閣では、若手のバーテンさんがとてつもなく優秀なスタッフで、日本海に夕陽が沈む時刻だけ、回転を止めてゆったりと日没を見させてくれました。回っていればいいってものではありませんよね。そのバーテンさんの柔軟なサービスは、いまでも現地の語り草になっています。
笠原玲子さんは、1967の本作、1969のガメラvsギロン、1971のガメラvsジグラにも出演しています。
本作では金丸すみ子役で、弟の英一と同じく、村長の孫娘です。
母親ではないので、子供ごころにも響きますね。
ギャオスのポーズは、後の時代にハンバーグラーに受け継がれて、世界的に有名な露出狂のトレードマークになりました。
ギャオスの発想は、もともとヴァンパイアーをベースにしていたそうです。いわれてみれば、夜しか出てこない、空を飛ぶ、頭の形がポマードで固めたヨーロッパのおやじなど、類似点が出てきます。 そこでギャオスは随所で吸血鬼のように、マントを広げた姿で、出所を婉曲な主張を行っていますが、このポーズはドラキュラというよりも、やっぱり露出狂ですね。 もう一つ、光や火が嫌いなので、野火が発生すると体から黄色い消化液を出して火消しをする場面が出てきますが、大画面のDVDで見ていて初めて気がつきました。腹から黄色いガスを出して火を消すのですが、できれば尻から出してほしかったですね。 ギャオスの特徴、夜行性、超音波による外部把握、長期間のハイバーネーションは、後でヴィン・ディーゼル主演のピッチブラックに流用されている希ガス。