
世紀の怪物 タランチュラの襲撃 Tarantula (1955)
タランチュラは1955のアメリカ映画。モンスターが恐ろしいものだった時代の正統派ホラー映画です。
ヒロインのマーラ・コーディーは、たいそう活躍した女優さんで、このタランチュラとかブラック・スコーピオンなどモンスター作品にも出てきますが、普段はクリント・イーストウッドのまともな映画で活躍しています。
また、まだ無名だったころの、当のクリント・イーストウッド先生も、この映画に端役で出演しています。
イーストウッドの映画デビュー作は、Revenge of the Creatureで、当初からへんな配役に恵まれていました。
35分くらいから始まる野外ロケの場所は、
Dead Man’s Point, Lucerne Valley, California, USA
(デッドマンズ・ポイント、ルツェルンバレー、カリフォルニア、米国)
で、TOSでカーク船長がゴーンと戦ったバスケスロックとは違うところです。
ここではIt came from outer spaceとか、The Monolith Monsters などが撮影されています。
タイムラインの出だしは、この映画からのインスパイアーか?
ここで故マイケル・クライトン先生のタイムラインの出だしを思い出してみましょう。
小説版では半分までが自明な説明で埋まっていましたが、映画版ではそれを2分程度に圧縮して、面白そうなところから始まります。
最初はすでにタイムスリップしている会社の社員が現代に実体化してきて、危うく車に轢かれそうになるところから始まります。多分クライトン先生も、このタランチュラを見まくっていて、最初に出てきたミュータントチックな怪人の登場を、いつか自分の小説でも、突如として現れる謎のキャラクターというネタとして使ってみたかったのではないでしょうか。
この手のビンテージ・モンスター映画群は、日本でいうとウルトラQに相当し、夜中にほとんどフィラー映像のように放送されているので、米国のクリエイターの頭の中には何度も何度も焼きついているテンプレートになっているようです。別の投稿にも書いてありますが、スピルバーグ先生の宇宙戦争でさえ、Earth vs the Spiderのシーンをパクっています。
これからクリエイターを目指す方は、筋書きだけは覚えても、シーンデザインは覚えないほうがよいかも知れませんね。下手すると、オマージュ作品しか作れなくなるかも知れません。
とくに注目すべき俳優さんとしては、レオ·G·キャロル。
今回はタランチュラの毒でやられてしまいますが、その経験を活かして、9年後、The Man from U.N.C.L.E.で諜報員たちのボスとして活躍します。
それにしても、タランチュラは普通でも有害なのに、巨大化するだけで恐ろしい存在になるという雰囲気は、日本でいうと、後のウルトラQに引き継がれているようです。
最後はイーストウッド率いる戦闘爆撃部隊の空爆にあって、タランチュラは敢え無く逝きました。
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Classic giant monster movies are my favalite.
I’ll put them on my site more and more.
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