パラダイム Prince of Darkness 1987
パラダイムは1987のアメリカ映画。ジョン・カーペンター監督の怪しげ黙示録三部作のひとつです。
ロスの寂れた教会で、ベテラン司教のドナルド・プレザンスが怪しいシリンダーを発見します。
文献をあたってみたものの、良く分からないし、とてもやばそうなので、有名な量子力学のビクター·ウォン博士を大学に訪ねます。博士は1990にトレマーズに出て、グラボイドに食われてしまいましたが、このころは、まだ元気でした。
しかしビクター·ウォン本人は911テロの翌日に亡くなっています。息子さんがニューヨークで働いていたので、心痛から体調を崩したそうです。
そのまま、大学の専門家チームを教会に招いて、よくよく調べたところ、シリンダー内部の緑色した液体は、700万年前に封じ込められたAntichrist = 反キリストということが分かりました。
放射性炭素14年代測定ができるのは6万年前まで
しかしながら、うるさいことを言いますと、放射性炭素14年代測定で同定できるのは、6万年前程度だそうです。700万年もたっていれば、イヌやネコまで人類に進化しそうですね。
黒人研究者のジェシーローレンス·ファーガソンは、同じ年にTNGのシーズン1E3名誉のコードにルタンとして出演しています。
TNGでは悪役でしたが、年齢が若いせいで、どこか良いやつという雰囲気を残していました。
あやしいカーペンター節と長いオープニング
いつものように、ベースがベンベンいう怪しげなBGMに、今回は宗教的な音が混ざっています。
オープニングが長いことが本作の特徴です。
ニコニコの書き込みを一見すると「いつまでオープニングをやってるんだ」という意見に同調しそうになりますが、ハリウッド映画の鉄則である開始25分間の状況説明からみますと、
- 8’15″までに登場人物と設定を全部ご紹介
- 10’23″までで本作のお題目を説明完了
というつくりは、逆に画期的です。
あとの残りはジワジワと漏れ出してくる緑色したスライム状態のサタンと、無い知恵を絞って対抗しようとする人間の駆け引きに費やされています。
これこそ大工監督が世に問うパラダイムシフトでしょうか。
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